2020年3月5日です。
小中学校が臨時休校に入って3日目。
塾の外を眺めていると、リュックを背負った小学生や、自転車で駆け抜ける中学生の姿が…。
「全然、自宅待機してないじゃん!」
駅前のカラオケ店も、午前中から中学生だけの入店がOKらしく、街は普段の春休みと変わりませんよ。
でも、ちょっと待って!
学校からのお手紙で、強く指示されていたポイントは2つです。
- 「不要不急の外出は控えること」
- 「宿題やれ!」
不要不急?
これ、四字熟語辞典には載ってません。
ここ数年、台風や大雨、洪水などの自然災害が増えたことで、新しく使われるようになった言葉だと思われます。
意味としては…
「不要」… 重要でないこと
「不急」… 急がないこと
そのまんまですね。
じゃあ、不要不急の外出を控えるとなると、
- 重要でない外出はするな!
- 緊急でない外出はするな!
ということになります。
そんなの…
「人によって感じ方、全部違うじゃん!」
線引きが曖昧で、よくわかりません。
なんだかんだありましたが、東京マラソンはエリートランナーだけで開催されました。
(大迫君、おめでとう!)
沿道にはナント7万人、応援がいたそうです。
選抜甲子園も開催されるようです。
無観客で。(美爆音、出番なし。)
追記:中止になりましたね。
電車やバスは定刻通りに走り、幼稚園や保育園はお子さまで溢れかえってます。
「重要ではない」「緊急ではない」ところに、たくさん人が集まっているではないですか!
政府・地方公共団体の方針が、サッパリ見えません。
そして、どこからの要請なのか知りませんが、「感染拡大を防止する」という大義名分のために、多くの塾が休みになってます…
でも、PHASEは休みにしません!
塾へ通うことは「不要」ではありません。
「重要」です!
(緊急事態宣言を受けて、休校する可能性もあります。 4月6日追記)
しかも学校から出された宿題に、塾として大いに異議があります!
休校中の宿題
中1の生徒に配られた、休校中の宿題一覧です。
数学の「7章 資料の活用」
ここは学校の授業で全くやってません。
本来、2月下旬から3月にかけて扱う内容です。
そこを、「予習として学習しておけ」と。
中2も同様に、「6章 確率」の大部分は学校の授業でやってません。
未習範囲は各自、予習しておけと。
学校側のご意見としては、
「どうせ皆、塾で習ってるんでしょ?」
「塾で教えてもらえば出来るでしょ?」
ということらしいです。
そりゃね、確かに塾に通っている生徒はいいですよ。
PHASEでも個別に教えます。宿題ですから。
でも、塾に通ってない生徒は?
自力で予習する力のない生徒は?
「習っていないところを、誰にも教わらずにやらなければならない!」
そんなこと、普通はできません。
勉強があまり得意でない生徒の気持ちを、学校の先生方は、おわかりでないようです。
学年順位が真ん中以下の生徒にとって「習ってない範囲を自力でやれ!」というのは、ほぼ不可能なんです。
学校が休校になる期間はたったの二週間かもしれません。
(5月6日まで延長されました)
でもその間に、出来る生徒はどんどん先へ進み、出来ない生徒は昼からカラオケ…
学力差は広がる一方です。
大手の塾の中には「学校は休校でも、塾は通常授業をやります!」
と言っておきながら、強力な自粛ムード、同調圧力に押されて、途中から休みに切り替えたり、指導方法を変更したりする塾がたくさんありました。
塾なのに、宿題を出すだけ?
映像授業に変更する?
集団指導は休みで、個別指導は継続?
どのやり方も、生徒のことを第一に考えているとは思えません。
今、塾の存在意義が問われています。
塾としての本来の役割は、生徒の健康・安全を可能な限り守りながら、学力向上を後押していくことです。
ただ塾を休みすればいい!ということではなく、これだけ厳しい状況だからこそ、生徒・保護者の要望に目を向けるべきでしょう。