千葉市では7月に、一部の中学校で中間試験が実施されました。
中学1年生にとっては、初めての定期試験。
予想外に低い点数に驚いてか…
新規入塾のお問い合わせが、ナント例年の2倍!
「学校の授業についていけてない!」
「どうしよう…塾に通わせなくちゃ!」
と、保護者の方はとても焦ったご様子です。
PHASEの方針としましては…
いくつか、複数の塾を体験していただいて、比較検討の上、「PHASEが一番イイ!」と思った方に入塾していただきたいと思っています。
ですから、他にどこの塾を体験されるのか、必ず聞くんですが…
「成績保証制度」のある塾を検討されている方が、何人かいらっしゃいます。
今では、あちこちの塾でやってますが…
そもそも「成績保証制度」って何?
個別指導塾の成績保証制度
「成績」を「保証」ですからね。
「成績が上がること」を保証してくれる。
この塾に通えば「必ず成績が上がる!」
と思ってしまう人も、多いんじゃないでしょうか…
違いますよ!
神様や魔法使いじゃないんですから…
「成績が上がること」を「保証」するなんて、できるわけないです。
私も29年間、講師をしていますが…
全員の成績を上げたわけではありません。
上がらない生徒は、何をどうやっても上がらないんです。
じゃあなんで「成績保証」なんて言うのか?
カラクリはこうです。
60点以下で入塾の場合、受講科目が1科目で+20点以上。
60点以上で入塾の場合、その科目が80点以上になることを保証します。
すごいですねぇ~!
「保証します。」
って、言いきってますよ。
同業者からすると…
「んなこと、できるわけないじゃん!」
と、満面の苦笑いに。
でもホームページには、何やら続きが…
もし以上の基準を超えて成績が上がらなければ、3学期目の対象科目受講料を全額免除し、1学期間無料で指導します。
「ん?」
途中で話がすり替わってるの、気付きました?
「保証します。」と言っていたのが、ダメなら「無料にします。」
「成績保証」という名前を付けておきながら、実際にはコレ、「無料受講サービス」なんです。
さらには…
通塾している生徒さんの9割以上がこの基準を満たしており、指導力に本当に自信があるからこそ、可能な制度です。
とまあ、自信満々なコメント…
9割以上の生徒が成績を上げている、っていうのも自己申告ですからね。
リアルな数字は、部外者には知る由もありません。
成績保証制度の問題点
実際には、どれくらいの生徒が成績を上げてるのか?
サッパリわからないのが「成績保証制度」
実はコレ、法的にちょっと微妙です…
「不当景品類及び不当表示防止法」
略して「景品表示法」というのがありまして…
第一条 この法律は、商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止するため、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより、一般消費者の利益を保護することを目的とする。
ポイントは「誘引」
誘引とは…うまく誘っておびき出す(仲間に引き入れる)こと。<三省堂 新明解国語辞典>
「成績保証」ということばを前面に押し出して…
いかにも「成績が上がりますよ!」と、おびき出してますね。
保護者に過剰な期待をさせることは、「合理的な選択を阻害」していることにもなります。
違法とまでは言い切れませんが、何かちょっと、違法スレスレな感じが…
成績保証制度を適用された生徒
例えば約半年、成績が上がらないまま塾に通い続け…
成績保証制度によって、受講料が無料となった生徒。
その後、無料となった期間に成績が上がると思いますか?
他の生徒と同じように、親身に指導してもらえると思いますか?
塾側からすると、こういう生徒は…
- 指示通りに勉強していない
- 宿題をやってこない
- ズル休みが多い
- 最初から無料狙い
などなど、かなりマイナスのイメージで見られています。
「なんで、無料の生徒にアレコレ教えてあげなきゃいけないの?」
というのが講師の本音です。
「無料の期間に、なんとかしてやろう!」とはなりません。
次第に講師の対応も冷淡になり、教室での居心地も悪くなり、気が付くと退塾。
「もうこれ以上、無料で通ってもらっては困りますよ…」
となるわけです。
塾の思惑
塾が「成績保証制度」を導入する理由はたったひとつ。
「より多くの生徒に入塾してもらいたいから」
ここでは、とりあえず入塾してくれさえすればいいわけで…
1ヶ月でも2ヶ月でも、授業料を払ってくれればOKなんです。
高校入試まで継続してほしいとか、できるだけ長く通ってほしいとは、微塵も思っていません。
「成績を保証します!」という謳い文句で保護者を誘い出し、1円でも多く売り上げる。
これが、「成績保証制度」の実態なのです。