緊急事態宣言により、千葉市の小中学校は5月6日まで休校です。
と言うことは…5月7日から、学校は再開されるんでしょうか?
私の勝手な予想ですが「5月7日に学校は再開しないと思います!」
5月31日まで延長になりました
「不謹慎だ!」と言われるかもしれません。
でも、3月2日に休校になって以来、感染者数は増え続け、終息の兆しは全く見えず…。
3週間後に学校が再開できるほど、事態が落ち着いているとは、とても思えないのです。
事実、静岡は5月10日まで、岐阜は5月31日までの休校を早々に決定しています。
仮に、他の地域も5月末まで休校となった場合、学生は丸々3ヶ月…前例のない長期の春休みを経験することになります。
このような状況で問われるのは「家庭の教育力」。
子どもたちの進む方向性を決めるのが「家庭環境」です。
家庭の教育力とは?
家庭は子供たちの健やかな育ちの基盤であり、家庭教育はすべての教育の出発点です。
平成8年の第15期中央教育審議会の答申「これからの教育の在り方」においても、
家庭教育は乳幼児期の親子のきずなの形成に始まる家族との触れ合いを通じ、生きる力の基礎的な資質や能力を育成するものであり、すべての教育の出発点である。
と述べられています。
世の中がこれだけ危機的な状況だからこそ、「生きる力の基礎的な資質や能力」をいかに伸ばすかが、家庭での教育に求められています。
教育水準の違いを知る
では、「生きる力」とは何か?
私は、「自分で考え、決断し、行動する力」だと思っています。
それが最もわかりやすく表れるのが「学力」。
成績が良い生徒は総じて「自分で考え、決断し、行動する力」が優れていると言えます。
家庭での教育水準が高ければ、当然、子どもの学力も高くなるわけです。
ただ現在では、家庭ごとの教育水準に大きな差が生じています。
緊急事態宣言によって多くの塾が休校になり、やれ「オンラインだ!」「映像授業だ!」「ライブ配信だ!」と「塾に通わなくても大丈夫アピール」が展開されていますが…。
すべての家庭で、ネット環境が整っているわけではありません。
オンラインに切り替えても対応できない家庭、オンラインが無理だから塾に通わせている、という家庭もたくさんあります。
パソコンやプリンターを購入し、毎月通信料を支払う、けっこうなコストがかかるでしょう。
即座にオンライン授業を受けられる家庭と、まだネット環境が整っていない家庭との教育水準の差が、子どもの学力に大きく影響してしまいます。
明らかな差となって表れるのは、学校が再開されて、しばらく経ってからでしょう。
緊急事態宣言 解除後に備える
各中学校の「休校中の課題」を見ますと、「〇〇の予習」「教科書を読んで〇〇まで進める」と書いてあります。
学校が「自学自習」を指示し、推奨しているのです。
「自分で考え、行動できる」生徒はいいと思います。
でも、主体性に乏しく、学習習慣が身についていない生徒は、約3ヶ月間も机に向かわないことに…。
できる生徒はどんどん先へ進み、できない生徒は前学年の内容も忘れていく…
平成14年生まれから平成19年生まれは、「最も学力差の大きい世代」となるかもしれません。
外出自粛で身動きの取りにくい今だからこそ、家庭と学校、家庭と塾との連携を深めることが大切です。
そして緊急事態宣言の解除後を見据えて、子どもたちの生きる力を伸ばしていくのが、「家庭の教育力」であり、「教育関係者の務め」です。