コロナウイルスによる休業要請、営業自粛によって、多くの企業・店舗が減収に追い込まれています。
緊急事態宣言は徐々に解除へと向かっていますが、私たちの生活が平常に戻るのは、まだまだ先になりそうです。
企業活動が停滞すると、真っ先に懸念されるのがリストラ。
今後、大規模なリストラが始まるのはほぼ確実です。
早期退職制度によって、定年前に会社を去る人も増えていくと思われます。
私は40歳の時に会社を離れ、個人塾を起業しましたが…
これから早期退職をされる方のセカンドキャリアとして、学習塾経営の将来性を考えます。
学習塾経営の適正
塾を開業するのに、特別な資格や認可は必要ありません。
税務署に「個人事業の開業届出書」を提出すれば、誰でも、いつでも、どこにでも塾を開くことができます。
学習塾経営に興味のある方は、以下の項目をチェックしてみてください。
- 今までの経験・経歴を活かしたい
- 自分のペースで仕事がしたい
- 安定収入が得られる仕事をしたい
- 職場の人間関係に悩まされたくない
- 定年を気にせず働きたい
- 低コストで開業したい
- 自分で物件を選びたい
- 地域密着の仕事がしたい
- 子どもたちへの教育に携わりたい
- 体力には自信がある
この中で、5項目以上当てはまった方は、学習塾経営の適正ありです！
学習塾経営に求められる能力
学習塾を経営する上で、主に必要な能力は2つ。
「教務力」と「営業力」です。
教務力
個人で塾を経営するなら、ターゲットとなるのは中学生。
まずは、中学生レベルの英語・数学が教えられればOKです。
開業当初は、「英数専門」と謳ってもいいと思います。
実際、教える内容の8割は英・数ですから…
たまに「英語だけなら教えられます」という人がいますが、残念ながら個人塾の開業には向いてません。
仮にTOEICが900点以上、会話ペラペラだとしても、そこまでの能力、中学生は求めてませんから…。
それよりも、英語・数学をバランス良く教えられることの方が重要です。
そしてゆくゆくは、5教科すべてを教えられるようになると、保護者からの信頼も大幅にアップします。
「わからないことは何でも教えます」と言えるのが、これから生き残る塾の必須条件。
英語のみ、数学のみといった単科の塾は、今後は厳しいでしょう。
また、異業種から学習塾に参入する方にとって、とても魅力的に見えるのが…
「パソコン型の自立学習塾」
パソコン画面の解説に従って、生徒がそれぞれ問題を解いていく、というスタイル。
最近、急激に勢力を拡大してますね。
講師を雇うことなく「塾長一人で生徒80人までOK！」なんて宣伝してますが…
いやいや、ちょっと冷静に考えてみてください。
パソコンを使って勉強していて、それでもわからなかった時はどうするの？
「塾長は、生徒管理が仕事だから…」なんて言い訳は通用するはずもなく…
結局は、塾長自ら教えなければなりません。
一見、容易に始められそうな塾形態であっても、塾長は5教科すべて教えられるのが理想です。
営業力
いくら知識が豊富で、教え方が上手くても、生徒を集められなければ経営は成り立ちません。
最低限の電話応対、そして面談で自塾の良さをアピールするコミュニケーション能力は必須です。
ただ、営業の仕事を経験してきた人であれば、ここは難なくクリアできるはず。
保護者の要望を正確に受け止め、それに対して適切な改善策を示せばいいのです。
学習塾に適した物件
どうしても、努力だけではカバーしきれないのが物件選び。
いくら条件を設定しても、運が悪ければ一向にテナントは見つかりません。
本当に、運次第なんです。
だからこそ、日頃から街に出て、通り沿いの店舗や不動産屋の情報をマメにチェック！
最初に見るべきポイントは…
「片側2車線の通りに面していること」
「なんで2車線なの？」
それは、送迎の車が一時停止する時に、1車線だと道を塞いでしまうから。
「塾の送り迎えの車が邪魔！」となっては、ご近所に迷惑、クレームになります。
往来を妨げないように、停車してもらわなければなりません。
できればコンビニのように、敷地内に駐車場があればベストなんですが…
人口密集地では、かなり厳しいでしょう。
学習塾開業の予算
私自身、フランチャイズの個別指導塾で責任者をしていたからわかるんですが…
「フランチャイズへの加盟は、絶対にオススメしません！」
開業時に800万円～1,000万円の初期費用がかかります。
どう考えても、高すぎです！
余計な費用を色々と計上して、開業費用で儲けよう！というのがフランチャイズビジネス。
巧妙な営業トークに乗っかってはいけません。
また「塾開業 0円パック」なるサービスも見つけましたが…
タダほど高いものはない。
何か裏があるんじゃないかと…
ちょっと怖いので止めておきます。
ちなみにPHASEは、100万円ですべて揃いました。
そこそこ家賃の高い物件を選んだので100万円になってしまいましたが、安い物件ならもっと低額でイケるはず。
駅から遠ければ、50㎡で5～6万円の物件も…。
開業する時はできるだけ費用を抑えて、手元に現金を残しておく方が何かと安心です。
セカンドキャリアとして、学習塾経営は非常に魅力的です。
緊急事態宣言の中、PHASEが減収減益なく、平常通りに営業できているのは、教育が衣食住と同じくらい価値があり、生徒・保護者にとって必要性が高いからです。