「基本的に休業を要請」 学習塾として緊急事態宣言の意味を考える

個別指導塾

2020年4月7日です。

緊急事態宣言が発令されました。

ここで、都や県がとる措置の方針を確認してみましょう。

 

次の施設は基本的に休業を要請する

  • 大学や学習塾、自動車教習所などの教育施設。
  • 体育館や水泳場、ボーリング場、スケート場、ゴルフ練習場…
  • 映画館やライブハウス、演芸場といった劇場…

 

「いや、ちょっと待って!」

たくさん列挙されてますけど、その前に…

基本的に休業を要請…

基本的に…?

基本的って、何よ?

基本的に休業を要請

ただちょっと、柔らかい表現にしようとしただけ?

基本があるなら、応用とか発展があるの?

たぶん、ないよね。

 

よくわからないので、三省堂「新明解 国語辞典」で調べてみました。

基本的に / 基本的な

  • その物事の存在を支える 根幹にかかわる様子
  • その時々の情勢などに左右されることなく 一貫しているととらえられる様子

辞書上の意味では、とても強い圧力を感じちゃいます。

「細かいこと言わなくても、あなたたち、休業するよね?」って感じでしょうか。

「状況が状況なんだから、休業するのが当たり前」と言われてるような気もします。

文言だけでは、よくわかりません。

特措法45条2項

さらに、よくわからないのが特措法45条2項

条文では、店舗の営業について「多数の者が利用する施設」には使用制限や停止を「要請」できる。となっており、この「多数の者が利用する施設」は政令で定められています。

対象となるのは建物の床面積が1000㎡を超える施設で、これに満たない施設でも特に必要と判断された場合は対象に。とあります。

 

結局どっち?って感じです…。

PHASEは床面積48㎡ですので、面積の基準には全く該当しません。

「多数の者が利用する施設」とも言えません。

少人数・定員制ですから。

でも、1000㎡に満たない施設であっても特に必要と判断された場合は休業を要請される、とも言っています。

座席数30以下の、こんな小さい塾が特に休業が必要と判断されるでしょうか?

県や市の動きを注視していこうと思います。

都道府県知事の指示

休業を「要請」と言っておきながら、「要請」に従わない施設に対して、都道府県知事は「指示」を行えるようになると。

「だったら最初から指示でいいんじゃないの?」と思ったりして。

初めはソフトに「要請」しておいて、言うこと聞かなかったら後で「指示」に変える…

ちょっとやり方が陰湿…。

 

そして知事は、指示を行った施設名をホームページに「公表」するそうです。

「公表」と言っても罰則的な意味ではなく、今後施設が閉鎖することを周知し、生活の混乱を防ぐことが目的、とは言いますが…

「〇〇〇という施設は休業要請に従わないので、指示に切り替えて休業させました!」ってことになりますよね。

営利企業であれば、かなりのイメージダウン。

経営者の判断

休業するか?しないのか?

小規模事業者や個人経営の塾が即座に判断できない理由はひとつ。

補償がないから

今後、具体的な補償案が出てくるのかもしれませんが、そもそも順番が逆です。

まず初めに会社・事業者の口座に補償金が入金されて、その後で休業を要請されたら、みんな黙って従いますよ。

「何もしてやらんけど、とりあえず言うことは聞け!」

「いやいや… そんな要求には従えません。」

何とも、理不尽な世の中です。

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