(2020年7月の記事です)
「将棋をやると…学校の成績は上がりますか?」
答えはNOです!
頑張って将棋の有段者になったからと言って、学校の成績が上がることはありません。
学校の成績を上げるには、やはり教科書の勉強をしっかりやらないとダメ。
この点は多くの棋士・女流棋士も指摘しています。
ところが…
「将棋をやると…考える力が身につきますか?」
という質問になると、
それはYES!
将棋と学力の関係性
将棋をやることで、考える力は確実に身につきます。
ここからは駒の動かし方を知っている方へ向けた内容になりますが…
将棋では初手に30通りの指し方があります。
居飛車でいく場合は角道を開けるか?飛車先の歩を突くか?
どちらかですが…ルール上は何を指してもいいわけです。
決めるのは、あなたです。
さらに中盤以降では平均して80通りの指し方があると言われています。
「どんな手を指すか?」
「最善手は何か?」
常に考え続けなければ、相手玉を追い詰めることはできません。
「将棋は無限にある選択肢の中から、最善の一手を考えるゲームです。」
話を勉強に置き換えますと、算数や数学で文章題が苦手な生徒っていますよね。
問題の意図を理解して、解法を考えて、計算して、答えを導き出す。
このような流れの中で、途中で考えることを諦めてしまう生徒がたくさんいます。
考えることが嫌いなのか、苦手なのか、慣れていないのか…
頭を使う訓練を積んでいないんですね。
考えることから逃げてしまう生徒がいる一方、体をくねらせながらずぅ~っと考え続ける生徒もいます。
聞いてみると詰将棋が好きだったり、級位・段位の認定証を持っていたり。
日頃から盤上で考える習慣が身についている…
将棋をやることで自然と考える力が養われているようです。
将棋をやることの効果
将棋が強くなるためには…
- 詰将棋
- 定跡の暗記
- 棋譜並べ
- 実戦
この4つは必須です。
詰将棋は最短で玉を詰ます。
考える力を身につけるのに最適です。
藤井聡太七段は小学校3年生のときに、21手詰めを一瞬で解いたそうです。
私は3手詰めでもしばらく考えます(笑)
そして定跡の暗記と棋譜並べも勉強に良い影響が!
盤上で同じ局面をくり返して、駒の動きを覚えるんですが…
一手一手、正確に覚えなければいけません。
「だいたいこんな感じ…」では意味がないんです。
これは勉強でも同じこと。
公式や定義・定理をなんとなく覚えてたって問題は解けません。
ひとつひとつ正確に覚える。
どのような状況でも自分の知識を使える状態にしておく。
将棋でも勉強でも土台となるのは基本の暗記です。
将棋を習うには?
「それなら…うちの子にも将棋を習わせてみようかしら?」と思う方も多いでしょう。
実際私も小学生の頃、将棋を習いたいと思ったことがありました。
四寸の盤を買ってもらって、小3でだいたい父と互角の実力でしたから…
ところが当時の将棋教室って…汚かったんですよ。
私の地元には「囲碁将棋教室」という看板で…
今でも駅前にありますが…窓が真っ黄色。
外から見てもタバコのヤニがこびり付いてます。
きっと中は臭いも強烈でしょう…
とても集中して将棋を指せるような環境じゃありません。
もしかしたら地方には、まだこのような劣悪な教室があるんでしょうか?
子どもに習わせるなら、やはりプロ棋士や指導棋士の方が関わっている教室がいいですね。
羽生九段が在籍していた八王子将棋教室のように、今ではほとんどの教室が禁煙になっています。
中には個性的な方も、いるにはいますが…
独学で棋書を読むだけでは限界があります。
やはり教室で指し手の意味を教わることが上達への近道でしょう。
私の棋力
最近では私に勝負を挑んでくる生徒がいなくて、ちょっと寂しいんですが…
千駄ヶ谷の将棋道場で段級を認定してもらったのも、遥か昔。
現在の棋力は完全に未知数です。
(アマ3級くらいかな…?)
ちなみに生徒とはハンデなし、平手でやります。
一切、手加減はしません!
私に負けているようじゃ、上へは行けませんからね。
そしてこれまでの生徒との通算成績は…
勝率2割です!