
2月2日、3日。
都内の私立中学では待ちに待った合格発表です!
第一志望に合格した受験生は喜びに浸って、しばらくはのんびり…かと思いきや!
男女御三家に行くような生徒だと、息抜きはほんの1~2日。
すぐに中学入学の準備をスタートさせます。
そもそもトップレベルの6年生にとって、中学受験は通過点でしかありません。
「○○中学に入ってからも常に上位を目指そう!」
「さあ、次は大学入試!」と新たな目標設定が尋常じゃなく早いんです。
受験を終えた2月、3月…
彼らはどのような学習計画を立てているのでしょう?
1.目指すはTOEIC 900点!
中学受験の塾に通っていた6年生は今までほとんど英語に触れていません。
そりゃそうです、必要ありませんから。
一方、幼稚園や小学校低学年の頃から英会話スクール、英語塾に通っていたという6年生もいます。
やはり英語に関しては経験者が有利なんでしょうか?
少しでも英語を習ってきた子にアドバンテージがあるのでしょうか?
これまで私が見てきた子で言うと、アドバンテージはゼロです。
と言うかむしろマイナスです。
幼少期から英語を習ってしまった子は英語を「楽しいもの」だと思っています。
英語で歌を唄ったりゲームをしたり、ネイティブの先生と戯れて「今日も英語、楽しかった!」で終わっています。
ところが中学校からの英語は暗記、暗記、とにかく暗記。
どれだけたくさん単語を覚えたか。
どれだけ正確に文法を理解しているか。
まさに勝負の世界なわけです。
そうなると今まで英語を「楽しいもの」だと思ってきた子は途端にヤル気を失います。
楽しくなくなりますから。
で、中学受験組はどうか?
「とにかく、たくさん覚える!」
「覚えれば、覚えただけ点数になる!」という世界です。
もう彼らの圧倒的勝利。
早ければ1週間程度で軽く英会話チームを逆転します。
小学校までの英語が無駄!とは言いませんが、せめて英検3級程度は合格していないとやったうちに入りません。
中学受験の合格者はアルファベットを覚え、英和辞典の使い方をマスターしたところから1日30個のペースで単語を覚え始めます。
4月の時点で「もう教科書の単語は全部覚えてます!」という状態で入学してくるのです。
当面は英検3級や準2級を目標に学習することになりますが、口に出して言わないまでも、TOEIC900点以上を目指す!という子がけっこういますね。
2.数Ⅲまで終わらせる
国立理系を目指す生徒にとって「いつまでに数Ⅲを終わらせるか?」は大学入試における最重要課題です。
成績上位層は「教科書や学校の授業に合わせて勉強する」という感覚が欠片もありませんので、自分で学習計画を立てて、自分のペースでどんどん進められます。
私が見てきた中で最速の生徒は小学校の卒業式の直後、中学入学前の春休みに「3次式の展開」をやってました。(現在、京大病院の外科医)
そこまで早くなくても、だいたい中1のゴールデンウイーク頃には中1の範囲は終わってます。
そして1年夏から秋にかけて中2の範囲を終え、1年の学年末には中3の範囲まで終了。
中2で数ⅠA、中3で数ⅡBと進み、中学卒業の頃には「センター?8割ぐらいかな…」と言ってのけるようになります。
国立理系を目指す生徒は概ね高1で数Ⅲまで終わっている、というケースが多いようです。
中学の合格発表は同時に大学入試へのスタートでもあります!
気分転換はほどほどに…

