「覚えられません…」
「すぐ忘れちゃうんです…」
「暗記は無理です…」
そんなあなたに、苦手な暗記を克服する、たったひとつの解決法…。
それは…「繰り返し」です!
「えっ?それだけ?」
と思われるかもしれませんが、覚えられない原因はただひとつ。
「繰り返しが足らない」
あなたが思っているほど、人間の脳は便利に出来ていません。
「暗記が苦手だ…」と思っている人は、必要な量の1~2割しか繰り返していないのです。
「ちょっと繰り返せば覚えられるはず…」という思い込みは捨てましょう。
そして「繰り返しの回数を増やす!」と気持ちを切り替えてください。
暗記の仕組み
そうは言っても、ただ闇雲に繰り返しているだけでは、なかなか記憶は定着しません。
暗記の仕組み、記憶の仕組みを理解する必要があります。
短期記憶
例えば、買い物に行く前に、その日買う物をメモしたとします。
で、メモを持ってスーパーに行った…つもりが、書いたメモを家に忘れてきちゃった!
思い出せるのは、にんじん・玉ねぎ・じゃがいも・豚肉・福神漬け・カレー粉…
「えぇ~っと、あと何だっけ?」
となること、ありますよね。
あるはずです。
今思い出せた6品が、短期記憶されたもの。
人間が一瞬で覚えられるのは、だいたい7個前後と言われています。
もうあと2~3品あったはずなんだけど…
まあでも買い物なら、ちょっとぐらい忘れても大したダメージにはなりませんね。
これが勉強だと、そんな呑気なことは言ってられません。
長期記憶
「なぜ、思い出せないのか?」
それは「長期記憶に入っていないから」です。
私たちが、かけ算九九や小学校で習った漢字を忘れないのは、すべて「長期記憶」に入っているから。
よほどのことがない限り、一生忘れることはありません。
勉強する上では、この「短期記憶」を「長期記憶」に移し替える作業が、「繰り返し」なのです。
どのくらい繰り返せば長期記憶に入るか?は人によって異なります。
また覚える内容によっても、差があります。
興味のあることであれば、一発とか、より少ない繰り返しで覚えられるでしょう。
自分にあった暗記のタイプ
繰り返すことで長期記憶に入りやすくなるのは確かですが、「覚え方」も、人によって合う・合わないがあります。
自分に合った暗記のタイプはどれか?を知ることも、とても重要です。
視覚優位
図や表、絵など、目で見た情報を暗記するのが得意なタイプ。
文章を読んだり、書いたり、静かな環境でひたすら黙って勉強するタイプです。
ちなみに、私は完全に視覚優位。
まとまった内容は、文章を読まないと頭に入ってきません。
聴覚優位
声や音楽など、耳で聴いた内容を暗記するのが得意なタイプ。
スマホやレコーダーに自分の声を録音して、繰り返し聴いて暗記する人もいます。
聴覚優位の人は「教科書を読んで!」と言われても、あまり頭に入らないようです。
質疑応答や会話の中で、音声を伴う理解が得意な人です。
身体感覚優位
身体を動かすことで、運動しながら理解したり暗記したりするタイプ。
一流のアスリートはみんな、このタイプでしょう。
勉強する時も、じっと机に座っているよりは、歩きながら、踊りながら覚える。
塾で長時間、勉強するのは、ちょっと向いてないかな…と思ってしまいます。
自分がどのタイプか?は、いろいろ試行錯誤してやってみないとわかりません。
得意な暗記のタイプを見つけるまで、地味に繰り返すことが重要です。
暗記してからが勝負
遊びもスポーツも勉強も、最初はルール・決まりを覚えてからです。
将棋の駒は8種類ですが、まずそれぞれの動かし方を覚えないと対局は始められません。
8種類の動きを覚えることが、最低条件です。
これを勉強に置き換えると、英語や数学は、このルールが100種類~200種類に増える、と思ってください。
文法なり公式なり、最初にバッチリ暗記をしないと、本格的な勝負は始まりません。
「覚えられません」「暗記できません」ではなく、暗記できた状態がスタートラインなのです。