「習ってません…」
「習ってないから出来ません…」
そう言われると、
「あぁ、この子もか…」と、とても残念な気持ちになります。
あまりよろしくない学習環境で育ってしまい、「正しい学び方」を身に付けていないからです。
授業至上主義の小学校
「習ってないから、出来なくて当然。」
「習ってないことは、やらなくていい。」
いやむしろ、「習ってないことは、やっちゃいけないんだ!」
そう、小学校で教え込まれてきたようです。
子どもの自主性の芽を摘み、予習を否定する風潮は、世間のあちこちで見られます。
たぶん、4年生でしょう。
5年生で習う「約分」をしています。
そして、先生のコメント。
お絵描きまで添えて…。
「習ってないことは、やっちゃダメでしょ!」
「勝手なことしないでね!」
そんな感じでしょうか?
正解を、正解としない。
こういう不適切な指導をしている学校が、現にあるのです。
こちらも↓
「学習したこと」を使って答えを書かないと、バツ!ということらしいです。
なんか、科学の真理に反しているような…。
正解をバツにされたんでは、きっと怒りも収まらないでしょう。
未習範囲の進め方
その一方で、こういう方もいます↓
公益財団法人「日本数学検定協会」の数学検定1級に、兵庫県西宮市の小学4年生、安藤匠吾(しょうご)君(9)が史上最年少で合格した。1級は理数系大学卒業程度の力が必要な最難関レベル。これまで合格者の最年少記録は11歳だったが、匠吾君が一気に2歳更新した。
ちなみに、安藤君のご両親は文系で、数検は3級までしか教えられなかったとか…。
3級より上は、オンラインの数学塾や、YouTubeで勉強したそうです。
と言うことは…
「学校で習ったかどうか?」なんて、実はそんなに重要じゃないんです!
授業を受けなくても、先へ進んでいいんです!
教科に関係なく、自分が興味を持って深く知りたいのであれば、どんどん勉強していけばいいんです。
勉強のスタート地点
多くの生徒は、「学校の授業」が勉強の第一歩だと思っているかもしれません。
授業を受けて、そこからが単元の、勉強の始まり。
まず授業を受けないと、何も始まらない…。
でも、そんな思い込みは、全く意味がありません。
「学校の授業」を勉強のスタート地点に設定するのは、明らかな間違いです。
古来、「学ぶ」は「まねぶ」です。
源氏物語にも「文才をまねぶにも」(=漢学を勉強するにも) とあります。
「真似る」ことが勉強の第一歩であって、「授業」は、そのひとつの過程にすぎないんです。
中学受験でも高校受験でも、真の実力者は、学校の授業より先、塾の授業より先へ行っています。
参考書・問題集の解答解説を真似て、解ける問題を事前に解いています。
自分なりに、ある程度の知識を習得した状態で授業を受けているのです。
「授業」を「自分なりの確認の場」「より深い学びの場」に変えている、だから強いんです。
習ってないけど、少し先へ進んでみよう!
教科書を読めば、解ける問題があるかもしれない!
難しそうに見えたけど、けっこうわかるかも!
こういう、攻めの気持ちで学習に取り組んでほしいのです。
「習ってないから出来ません…」
「いいえ、大丈夫です。あなたなら出来ます!」