個別指導塾にとって3月は「新規生徒の募集」と「春期講習の時間割作成」で非常に重要な時期です。
と同時に教室長にとっては「生徒が集まらない…」「講習の獲得コマが少ない…」と、大きな悩みを抱えるのも3月です。
教室長の仕事ががどれだけキツいかは…
をご覧ください。
教室の売上を伸ばせないために、泣く泣く他の塾へ転職したり、塾業界から去っていく人もいます。
とても残念なことです。
教室運営が上手くいっていない…という先生の中には「組織に縛られず、自分のやりで自分の理想の塾を開きたい!」と思っている人も多いのではないでしょうか?
今回は教室長の先生へ向けて、私の経験も交えて、自分の理想の塾を作るための独立に必要な条件を考えていきます。
開業資金
まずはどうしても、
まとまった資金が必要になります。
安く上げようとして、公民館や自治体のレンタルスペースを利用するという方法もありますが、これは絶対にお勧めしません!
決まった時間しか使えないとなると、生徒にとって塾が「心の拠り所」になりません。
また塾としての継続性に疑問が生じてしまい、塾を「ブランド化」できません。
「安い」という以外に何らメリットはなく、お遊び半分の趣味の塾になってしまいます。
塾を開くなら、やはり店舗の賃貸契約は必須です。
ただこればかりはピンキリで、新築や豪華装備の物件だと、とんでもなく高額に…。
程よく塾に適した物件を探しましょう。
絶対の条件は…
「自転車を置けるスペースがあること」
また送り迎えの車が出入りしやすいように塾前の道幅が広いこと。
教室の広さは床面積が40㎡もあれば十分だと思います。
契約時の保証金は3ヶ月~6ヶ月分。
礼金、仲介手数料、前家賃などで最大10ヶ月分の家賃が必要になります。
私の場合は駅から徒歩10分以上、空き店舗だらけの物件だったため、保証金3ヶ月・礼金はゼロ。
とてもお安く済みました。
それでも店舗契約だけで60万円は出してます。
教える能力
「教室長は授業をしません!」
「教室運営に集中できます!」
「生徒とのコミュニケーションを!」
などと言って、
授業をしない、授業ができない、
「勉強を教えられない教室長」が、
個別指導塾にいたりしますが…
全くもって意味不明です。
勉強を教えられないとしたら、
塾講師を名乗る資格はありません。
「英語は得意です!」とか
「理数系はイケます!」のように、
教科を限定して自信満々な先生もいますが
ハッキリ言って話になりません。
「塾講師」を名乗る以上、
「高校入試の5教科を指導できる」
これが最低ラインです。
高校生も受け入れるのであれば、
センター試験レベルまでは
必須でしょう。
苦手な教科、教えられない教科が
あるとしたら、独立開業はできません。
運
資金があって、教える能力があれば
それだけで独立開業できるか?
ちょっと厳しいような気がします。
やはりあとひとつ、「運の良さ。」
- 空き物件が見つかるか?
- 地域のニーズに合っているか?
- チラシを見てもらえるか?
- 講師が集まるか?
- 生徒が集まるか?
どれも、「運の要素」が絡んでいます。
塾のコンテンツを充実させることで、
ある程度、明るい見通しを立てることは
できるかもしれません。
でも人間がやる以上、
「実力や能力ではコントロールできない」
ことが、たくさんあります。
独立開業して、
軌道に乗っている塾の先生を見ると、
ポジティブと言うか、楽観的と言うか、
「自分は運がいい!」
と思っている先生が非常に多いです。
どんな時でもプラス思考で、
「ラッキーを引き寄せる力」も、
独立開業には必要です。