(2020年3月の記事です)
小学校から中学校へ。
環境が変わることで精神的に不安定になったり、急に体調を崩したり。
小学校まではいつも元気で活発だった子が、中学校に入ったら暗ぁ~ぃ表情に…。
気が付いたら不登校…。
はい「中1ギャップ」です。
どんな子が中1ギャップに陥るのか?
こればかりは誰にも予想できません。
ある日突然…かもしれませんし、兆候がないまま数ヶ月…ということもあります。
もしお子さんが中1ギャップに陥ってしまった時のために、その原因と対策を考えます。
中1ギャップが起きる原因
定期試験
小学生まで…自分の成績を知る手段は通知表しかありません。
それも3段階評価。
△やCは付けない…という暗黙の了解の中で、評価は実質2段階。
「よくできる」「できる」だけでは、細かい達成度はサッパリ見えず…
「自分はどれくらい出来てるのか?」が非常にわかりにくいシステムです。
それが中学校に入ると年に4~5回、定期試験があります。
点数とともに1位から最下位まで順位が出ますので、その順位にショックを受けて不安定になってしまう子が現れます。
特に中1最初の定期試験だと、試験範囲が狭いこともあって、平均点が400点近くになることも。
全ての教科で80点を取っても学年順位は真ん中あたり。
自分の上に100人もいる…という厳しい現実を受け入れられず、激しく落ち込むわけです。
時間の変化
学校の授業時間が45分から50分に変わります。
たった5分のプラスですが、なかなか慣れない生徒が多くいまして…
授業の途中で集中力が切れてしまう。
午後はひたすら眠い…
ほんの少しの変化ですが、生徒によっては不調の原因になります。
また一番大きな変化は部活です。
帰宅時間が遅くなり、運動部では体力も消耗するため、夏頃には疲れ果てている…
という生徒をよく見かけます。
PHASEでは、部活はあまり推奨していません。
現在の学校の部活システムでは心身ともに不健康になる可能性が高いからです。
先生との関係
中学校からは教科担任制に変わります。
いろいろな先生に教わる中で相性の合う先生、合わない先生が出てきます。
一番困ってしまうのは、誰とも相性が合わない場合。
信頼できる先生がいない…となると、誰に相談すればいいのやら?
もし担任が経験の浅い先生や新任の先生では、特に注意が必要です。
友人との関係
2~3校の小学校からひとつの中学校に集まるという場合、いきなり学年の生徒数が増えます。
新しい友人関係、人間関係が生まれることで、小学校までの友人関係が崩れてしまうことがあります。
また中学校では1歳上でも先輩は先輩。
仲の良かった近所のお兄ちゃん・お姉ちゃんとの間に上下関係が出来てしまい、ギクシャクし始める…
中学生にとって友達との関係が変化するのは非常に大きなストレスです。
自主性の欠如
中1ギャップに陥る原因の中で、一番大きいのがコレでしょう。
- 中学生になったら目標を決めて勉強する
- 親や先生に言われなくても自分から動く
- わからないことは自分で解決策を探る
このような覚悟ができていません。
「精神的に未熟」なわけです。
年齢相応の成長が出来ていないために、小学校の時とは違うんだ!ということがわかっていないのです。
依存心が強い傾向にあるお子さんは、気持ちの切り替えが必要です。
中1ギャップを解消するための対策
一発で中1ギャップが解消する!といった秘策はありません。
まずお子さんの不調の原因を探ることです。
成績なのか?
人間関係なのか?
体調面なのか?
そして原因がわかっても焦らないことです。
どんなに辛い状況でも、人には立ち直ろうとする力があります。
お子さんの成長をひたすら待ち続けてください。
そして家庭が常に「安心して落ち着ける場所」であるように、温かく見守っていただきたいと思います。