スポーツ庁が発表している「部活動に関するガイドライン」から前文の一部を抜粋しますと…
少子化が進展する中、運動部活動においては、従前と同様の運営体制では維持は難しくなってきており、学校や地域によっては存続の危機にある。(中略) 速やかに、運動部活動の在り方に関し、抜本的な改革に取り組む必要がある。
いやいや…
「改革」なんて大それたことではなく、「存続の危機」にあるのなら、もういっそのこと、部活なんてなくしてしまえばいいのに…
と思うわけです。
4月の入学を前に、今から期待に胸を膨らませて、「中学では〇〇部に入ろう!」と決めている人を止めるつもりはありませんよ。
でも「積極的に入りたい部活がない」とか、そもそも「部活に入るかどうかすら決まってない」という人は、少し冷静に考えてほしいのです。
毎日、中学生を見ていると「現在の中学校の部活動」は「問題点だらけ」だからです。
時間を奪われる
「部活が、生活の中で最優先だ!」という人にとっては「奪われる」という表現は当てはまらないでしょう。
好きでやってるわけですから。
でも、ほとんどの人にとっては「勉強が第一」で、「部活は 勉強と両立させるもの」です。
部活中心の生活なんて、普通はあり得ません。
にもかかわらず土日・祝日、練習や試合で部活一色。
勉強する時間はほとんどない…となってしまっては、中学生として本末転倒です。
「部活は、勉強時間を削ってまでやるものではありません。」
人間関係で疲れる
廊下で先輩に会ったら、「こんにちは、こんにちは、こんに…」と、先輩の姿が見えなくなるまで挨拶をし続ける…とか、
実力はあるのに1年生だから試合に出られない…とか、
「なんかあの子、ムカつく…」と突然イジメが始まったりとか。
部活に入ると、「余計な人間関係で疲れる」わけです。
理不尽な要求をしてくる先輩もいれば、仲間の輪を乱す同級生もいるでしょう。
部活に入ることで、「抱えなくてもいいストレス」を抱え込むことになります。
顧問が素人
教員採用試験で、「部活は〇〇部の顧問をやりたいです!」と本気で思ってる人…
たぶん1%もいないんじゃないでしょうか。
「部活の顧問なんてやりたくない!」と思っているか、経験のない競技の部活を渋々やらされているか…
「専門的な指導力のない顧問の先生」
実はたくさんいます。
そんな素人の先生に教わったところで何も身に付きませんし、運動部の場合、怪我のリスクが高まります。
危ない部活に入るくらいならクラブチームとか、スイミングスクールとか、「専門的な指導を受けられる環境」に身を置くのが賢明です。
努力が報われない
チームスポーツであれば、レギュラーと補欠に分けられます。
個人競技であっても、試合に出られる人数は1校あたり〇人まで、と決められていますよね。
全員が試合に出られるわけではないんです。
実力の世界だから…と言われそうですが、プロスポーツでもないのに、出場機会に差が生じてしまうのはあまりにも不公平です。
どんなに頑張っても、頑張った成果を実感できない…
補欠に回ったら、悲惨です。
簡単に辞められない
中途半端な覚悟で部活に入ってしまうと、不意に辞めたくなる時が訪れます。
成績が下がっている、という学業面の問題だけでなく、部活に対するモチベーションが薄れることもあるでしょう。
そんな時は必ず、顧問の先生から引き留めが…
「もう少し、頑張ってみろ!」
(…無理です)
「みんなに迷惑がかかるだろ!」
(…人のことは知りません)
「簡単に諦めてしまっては、社会で通用しないぞ!」
(…大きなお世話です)
部活を辞めるには、膨大なエネルギーを必要とします。
「親とじっくり相談しました」
「勉強に専念します」
この2点を、親同伴で顧問に伝えなければいけません。
本当に、疲れます。
まとめ
途中で部活を辞めると、「内申書に影響する」と思っている人がいますが、そんなことは全くありません。
高校の先生も、調査書の中で受験生が部活をしっかりやってきたか?なんて、見てません。
部活というのは、その活動内容が好き好きで「毎日でもやりたい!」と本気で思っている人が入る所です。
なんとなく、ここでいいかなぁ~で入る所ではありません!