(2020年4月の記事です)
緊急事態宣言による休校措置の影響で、今年は夏休みが大幅に短縮されます!
ここ最近、個別指導塾を中心に塾業界が急にザワザワし始めました。
なぜなら…夏休みが短縮されると夏期講習の期間も短くなるからです!
で? それが何か…問題でも?
はい…ご説明しましょう。
それにはまず、学習塾の収益の仕組みから見ていきたいと思います。
学習塾の収益構造
中3生を例に説明していきます。
マンツーマンや1対2のような、フランチャイズ系の個別指導塾の場合…
中3生の年間授業料は約100万円。
夏期講習と冬期講習がそれぞれ30万円ずつで、合わせて60万円。
残りの40万円が月々の授業料で、だいたい月額4万円…って感じです。
ということは、年間収入の約3割が、夏期講習の授業料なんです。
「ココでガッツリ稼ぐぞっ!」と、どの塾も必死で予算を立てます。
ところが今年は40日あるはずの夏休みが約2週間に短縮。
夏休みの日数が減ったら、1日に3コマ・4コマといった長時間の授業を入れることができなくなります。
塾としては本当に大ダメージ…
予算の見直し、売上の下方修正を迫られることになります。
面談の時期
夏期講習へ向けたお知らせがご家庭に郵送されるのが、だいたい5月の下旬頃。
そして6月から7月上旬にかけてが保護者面談の期間となります。
業界の裏事情を明かしますと…
塾としては7月末の口座振替で大金を手にしたいわけです。
それには7月上旬の時点で請求額を確定させなければなりません。
つまり6月から面談を始めて、「6月末までにはすべてのご家庭と面談をしたい!」というのが塾の本音です。
押し売りの面談
ここで保護者の方へお願いです。
塾の面談に行く際は、決してノープランで行かないでください!
何も心の準備をせずに面談に臨んでしまうと、もう教室長の思うツボ。
特にお子さんが長男・長女で高校受験は初めて…という保護者の方は、よぉ~く注意をしてください!
中3生の夏期講習は約30万円と言いましたが、ザックリ3,000円×100コマです。
1コマは80分~90分と、塾によって多少の違いはありますが…
面談では「100コマ取るのが最低ライン!」みたいな雰囲気になります。
「200コマ取ってる方もいますよ!」と、平気な顔で大嘘を仕掛けてきます。
ですから…
うちは〇〇万円しか出せません!
と、ハッキリした金額を宣言してください。
具体的な金額を提示されてしまうと、塾としてはそれ以上の提案はできなくなります。
私の経験上、最も少ないご家庭で10コマ(30,000円)という方もいました。
夏期講習でどれくらいの時間数・コマ数が必要になるかは、生徒によってみんな異なります。
「100コマ取るのが最低ラインです!」とは言われますが…
それは教室長にとっての営業ノルマであって、お子さんにとって必要なコマ数ではありません。
「これから偏差値を15も20も上げたい!」と言う生徒でも、家庭学習と上手く組み合わせれば30コマ程度で十分です。
私の経験では100コマ取った生徒は一人もいませんし、100コマ取らなくてもキッチリ志望校に合格しています。
まとめ
夏期講習・冬期講習の面談は、本当に押し売りです。
実際に教える講師は、ほとんど大学生。
その大学生と90分お喋りして何十万も払うなんて!
それで成績が上がればいいですが…
特にフランチャイズ系の個別指導塾は生徒の成績を上げようとは思っていませんので、くれぐれもご注意を。