(2019年12月の記事です)
中学受験をするしないに関わらず、小学生の体験希望で一番多い理由は…
「算数が苦手です」
特に中学受験を考えているお子さんだと「算数のセンスが…」という声をとても多くいただきます。
でも「算数のセンス」って、いったい何でしょう?
曖昧で数値化できませんし、人によって受ける印象も変わります。
センスがあるって、どういうことなのか?
中学受験算数で言うと…
「習った解き方を、すぐに実践できること」です。
「飲み込みが早い」と言ってもいいかもしれません。
教わった例題の解き方を練習問題で「すぐに真似して得点できる力」のことです。
算数を得意としているお子さんは一度解き方を教われば、数を入れ替えただけの類題ならどんどん解けるようになります。
解く問題量が増えるので自然と自信もついて、より確実に正解を取れるようになるわけです。
一方算数はちょっと苦手、センスはないかな…という子はどうしたらいいのか?
学力や能力そのものは算数が得意な子と比べて、それほど大きな差はないはずです。
ただほんの少しだけ時間がかかります。
ゆっくり…本当にゆっくり教わらないと理解できません。
例えばつるかめ算の面積図。
ハイレベルなクラスの場合…先生が長方形を2つかいて、値を当てはめて…「もうこれで解けますね!」となって終わりです。
ところが算数が苦手なお子さんにとっては、これをやられてしまうと何が何だか?さっぱりわからなくなります。
面積が何を表しているか、理解できていないためです。
ですからまず横軸は何を表しているか。
次に縦軸は何を表しているか。
さらに縦×横の面積は何を表しているか。
これらをひとつずつ、ゆっくり黒板を写して、説明を聞きながらノートに書けば理解が進むと思います。
多くの塾では年間のカリキュラムが決まっていますから、レベルの高い生徒の理解力を基準に、どんどん先へ進むのは仕方のないことです。
ほんの少しセンスがないかな…というお子さんは線分図にしろ面積図にしろ、出来るだけ細分化して、ひとつずつ確認しながらノートを取ることです。
授業中にゆっくり写すことができなければおうちに帰ってから、もう一度同じ図をかいてみる。
時間はかかっても必ず解けるようになります。
算数の文章題はひたすら解法パターンの積み重ねです。
焦らずじっくり取り組めば、必ず解けるようになります。