大学生のアルバイトと言えば「飲食店」「小売店」「学習塾」。
しかし今、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、多くの店舗が休業を余儀なくされています。
緊急事態宣言は5月上旬までの1ヶ月程度…とされていますが、感染者数の増え方によっては、まだどうなるか?
先が見えません…
(千葉市の小中学校は5月31日まで、休校延長になりました。)
仕事を失う大学生
「アルバイトなんだから、ちょっとぐらい休みになっても大丈夫でしょ?」と思うのはバブル世代の発想で…
近年は、学習塾からの給与で生活費を賄っている大学生が、とても多く存在しています。
学校の休校に合わせて塾までお休みになってしまうと、大学生講師は一気に収入源を絶たれてしまうのです。
こちら千葉市稲毛でも、最近、駅前の個別指導塾が閉鎖になりました。
多くの学生講師が在籍していたようですが…
そのせいか、お問い合わせの電話がよく鳴ります。
「講師の募集はしてますか?」という声が微妙に震えてて、PHASEは学生講師を雇ってません、ごめんなさい。
オンライン授業などで営業を続けている塾の講師も、大幅にシフトを減らされたり、今月末での契約終了を告げられたり…
1対1や1対2の個別指導塾では、授業をした時点で濃厚接触。
「密閉」「密集」「密接」の三要素がバッチリ揃った教室で、感染の不安を抱えたままの勤務が続いています。
大学も始まらない、バイトもシフトが減って稼げない…
仕方なく一時実家に帰ろうとしても、都心から地方へ移動するだけで「コロナ疎開」と批判の的に。
大学生を救う手立てはあるのでしょうか?
休業補償は受けられますが…
政府は、感染拡大を防止するため、休業時の手当を事業主に助成しています。
この雇用調整助成金、今回は雇用保険に加入していなくてもOKですので、大学生のアルバイトにも適用されます。
適用されるんですが、実際に大学生が助成金を受けられるかは、事業主次第。
助成金の申請要件は大幅に緩和されていますが、怠慢な事業主は、たぶん申請しないでしょう。
また、国から助成金を受け取っておきながら、アルバイトには正当に支払わない…という悪徳事業主だって、いないとは言えません。
大学生が個人で、事業主に対して休業補償を求める、というのは非常にハードルが高いように思います。
時間も手間もかかります。
そして大人相手の交渉ですから、心理的負担がとてつもなく大きくなります。
NPO法人で労働相談を受け付けている所もありますが、「面倒だし、そこまでしなくても…」となって、バイトを辞めてしまう大学生も多くいるでしょう。
休業補償を受けられるとしたら、よっぽど時間と体力に余裕があって、メンタルもタフな一部の学生だけです。
魅力を失う学習塾
戦後最大の危機…とも言われています。
日本経済が、このまま沈んでしまうかもしれない。
そんな状況で、学習塾は生き残れるでしょうか?
大学生にとって、学習塾はもはや「不安定で稼げない職場」でしょう。
シフト通りに入れない、急に休みになる、給料が安定しない。
かつては高給・安定の代表であった学習塾が、今やすっかり魅力を失ってしまっています。
「塾講師をやりたい!」という大学生がいなくなれば、従来の個別指導塾は営業を続けられません。
大学生講師の勤務に依存した塾形態、今後は衰退していきますね。
PHASEは、塾としての理想形を追求しています。
人件費をかけず、一人の講師が多くの生徒を管理する。
そして、必要に応じてマンツーマンでじっくり教える。
コンパクトな経営のおかげで、今のところ緊急事態宣言による減収は全くありません。