学年順位で何位ぐらいまでを「成績優秀者」と呼ぶでしょう?
公立高校への進学状況を踏まえて、だいたい上位1割に入る生徒なら「成績優秀者」と言っていいと思います。
1学年200人だとすると、上位20位以内。
教科書レベルの内容はほぼ完璧で、中3になってからの模擬試験でも偏差値60は軽く超えてくる…そんな生徒たちです。
では上位1割に入るような優秀者と、それ以外の生徒の「決定的な違い」は何か?
それは「自己分析が出来るかどうか?」です。
成績優秀者は…
- 自分が理解している範囲と、理解していない範囲がわかっている。
- 自分が解ける問題と、解けない問題がわかっている。
- 理解していない範囲、解けない問題の対処法がわかっている。
つまり、自分の能力・実力を客観的に把握できているのです。
そして日々の学習の中で、自分の実力を知る手段…
それが「自己採点」です。
成績優秀者は正しい自己採点、正しい自己分析ができています。
と言うことは、自己採点のやり方をマスターすれば、誰でも成績上位者に近づくことができるのです!
「自己採点…」
さあ、どのようにやればいいのでしょう?
自己採点ができない場合
自己採点をやる or やらないの前に、「できない」場合があります。
マンツーマンの個別指導塾や、家庭教師の先生にありがち…
と言いながら、先生が全部〇を付けちゃうケース。
これは最悪です。
なぜ先生が〇を付けちゃうか?と言うと…
- 生徒は正しく〇付けができない!と思っている。
- 解答欄を見間違えて、×なのに〇にすることがある。
- ズルをして、〇を多く見せようとする。
- 解いてないのに答えを写して、〇を付けてるだけかもしれない。
などなど…
要するに生徒を信用してないんです。それか、生徒を育てようという意識がない。
こういう塾に通っていたら、こういう先生に教わっていたら、一生、自己採点ができるようにはなりません。
自己採点をするタイミング
では自己採点ができる状況だとして…
どのくらい問題を解いたら、〇付けをすべきか?
- プリントが1セット終わったら
- 1ページ進んだら
- 大問が終わるごと
…どれも不適切です。
「いつ〇付けしようが、そんなの個人の自由でしょ?」
まあ、確かにそうなんですが…
成績を上げようと思うなら「1問ごと」です!
問題を解くごとに、答えを見て、正解か不正解かを確かめる。
そして不正解なら、すぐ解き直して正解を確認する。
まとめて〇を付けようとすると、途中で不正解があっても、間違った解き方をしていても、気付くことなく先へ進んでしまいます。
修正するタイミングが、どんどん遅くなるんです。
これは明らかに非効率。
「出来るだけ正解が多い方がいい。」
「間違えるのは良くない。」
と、大きな勘違いをしている人がいますが、間違えたっていいんです。
その間違いを、すぐ修正して、自力で正しい答えに辿り着けるようになることが最も重要です。
自己採点の得点の付け方
日頃から自己採点の習慣を付けておくのは何のため?
それは自分の間違いに、いち早く気が付くためです。
そして最終的には「入試後の自己採点ため」。
公立高校の入試では、試験当日、夕方にはネット上に模範解答が出ます。
その模範解答を見て、自分の得点が何点ぐらいかをチェック。
合格ラインを超えているのか、ギリギリなのか、だいたい推測できます。
そこでは、間違えた問題の配点を引いていく「減点法」で採点しましょう。
どの問題を落としたのか?
うっかりミスした問題はどこか?
自分の間違いと真正面から向き合う姿勢が大切です。
自己採点から逃げない
成績が伸びない生徒に共通するのは「〇付けだけで終わっている」ことです。
間違えた問題は、赤ペンで脇に正解を書くだけ。
解き直しをすることはなく、そのまま放置。
これでは絶対に成績は上がりません。
どこで間違えたのかを確認して、もう一度、最初から解き直す。
間違えた問題だけを集中的に解き直して、自分の間違いのパターンを把握する。
成績優秀者は「同じ問題は二度と間違えない!」という覚悟を持って勉強しているのです。