中学生が古文を勉強するとき、心掛けてほしいこと。
それは…
古文と現代語訳の
行ったり来たりです!
古文 読解に要する時間
正確に言うと…
古文を一文読んだら、そこの現代語訳を読み、内容を理解して、また古文に戻る。
この繰り返しです。
でも問題を読み始めたら、ちょっとぐらい意味がわからなくても、最後まで読まなきゃいけないんじゃないですか?
まあ確かに。
最後まで通して読むことで、なんとなく話の全体像が見えてくることもあります。
昔々のおじいちゃん先生だと
10回ぐらい読めばだいたいわかるだろ、日本語なんだから!
っていう、乱暴な教え方が横行していました…。
でも読解は、だいたいとか、なんとなくじゃダメなんです。
それに、わからないまま読み進めるのって、苦痛ですよね?
古文の問題文って、どんなにスピーディーに読んでも5~6分はかかります。
もし内容が理解できていなければ、その5~6分はすべて無駄。
無駄な時間をかけるのではなく、もう少し戦略的に考えてみましょう。
古文の配点
千葉県の公立高校入試では古文の配点は12点です。
その12点、全員が確実に得点しなければいけないところでしょうか?
数学の大問1のように、ひとつでもミスったら合否に大きく影響するところですか?
違いますよね。
古文が満点じゃないと、高校に行けませんか?
全然、そんなことはないです。
高校入試で、古文が0点だった人でも、ちゃんと合格して高校に通ってます。
これが、学区のトップ校とか2番手校、5教科で450点以上を狙う人であれば、必死にやらなきゃダメです。
古文は12点!満点を狙って勉強すべきです、絶対。
でも多くの人にとって、古文は高得点を狙う設問ではありません。
しかも、1問目は毎年必ず「現代仮名遣いに直せ」ですから、本文を全く読まなくても2点は取れます。
じゃあ、10点分は捨てろ!ってことですか?
捨てる…というより「積極的に取りにいかない」
過去問を解けばわかると思いますが、国語は時間的にかなりキツイです。
古文をじっくり読む時間はありません。
もし10点を落としたとしても、それは全体から見れば許容範囲内、ということです。
古文で高得点を狙うには…
でもやっぱり、古文で8点~10点ぐらいは取りたいです!
そりゃ、そうですよね。
1点でも多く点を取ったほうがいいわけですから、やる気のある人は攻めるべきです。
教材や問題集を選ぶ基準としては…
解答解説に、全文の現代語訳が付いているもの。
一文一文、古文と現代語訳を行ったり来たりできるもので勉強してください。
要約・大意ではダメです。
さらに、表現技法を理解していると、読解の精度が上がります。
- 対句 ペアになることばを並べて、同じリズムを作る。
- 倒置法 主語と述語、修飾語と被修飾語を入れ替えて強調する。
- 擬人法 人ではないものに人の動きをあてはめる。
- 体言止め 文末を名詞や代名詞で結ぶ。
また「係り結び」も数年に一度は出題されます。
係助詞の「ぞ」「なむ」「や」「か」「こそ」を覚えて…
已然形って、何ですか?
現代文だと、仮定形に相当するところです。
もし文中に「こそ」があったら、文末はえ・け・せ・て・ね・へ・め・ゑ・れになる!
と覚えておいてください。
春はまだ、「古文を勉強しよう!」と思っている人は少ないと思います。
でも、秋冬になってから焦らないように、基本の勉強は今から始めましょう。